ネットカジノは日本の賭博罪で逮捕に至ってしまうのか?
ネットカジノというのは、アミューズメントカジノとは全く異なり、実際のお金を賭けたギャンブルです。
日本では国や自治体が運営する公営ギャンブル以外のギャンブルは禁止されているため、実はネットカジノも違法なのではないか?と不安に感じている方も多くいらっしゃることでしょう。
もしネットカジノに賭博罪が適用されてしまった場合、人生を大きく変えてしまうことになりかねません。
そこで今回の記事では、ネットカジノは日本の賭博罪によって逮捕に至ってしまうのか調べてみたと題して、ネットカジノの違法性について調査してみました。
これからネットカジノを始めてみようと考えている方、ネットカジノに不安を抱えている方の参考になれば嬉しいです。
法律が無ければ違法性は問われない
驚くことに今の賭博法の基本というのは明治時代に作られたもので、なんと100年以上昔の内容が今もそのまま残っているのです。
つまり当時の賭博で問題になっていた花札や麻雀を取り締まるのが目的であり、悪の根源である胴元を一層するためのものです。
もちろん賭博法自体は何度も改正していますが、根本的な内容は変わりません。
しかしこれだけインターネットが世界的に普及した現在でも、オンラインによるギャンブルを取り締まる内容は明記されていません。
すなわち「法律が無い=違法性無し」となり、ネットカジノに違法性は無いということです。
法律的にグレーゾーンの立ち位置にあるネットカジノ
法律が無いから違法性も無いのは事実ですが、それはあくまでも法的に考えた時の話です。
ネットカジノには胴元が存在し、また実際のお金を賭けてのギャンブルですから、賭博法の解釈によっては、違法と見なされる可能性もあります。
しかし「見なされる」だけであり、完全違法というわけではありません。
問題は法律が無いからこそ合法という言葉にも当てはまらないということを忘れてはいけません。
それはつまり違法でも合法でも無い、いわゆるグレーゾーンと呼ばれる立ち位置であり、白でも黒でも無いのがネットカジノなのです。
グレーゾーンだからこそ、ちょっとした勘違いや知識の無さで、ネットカジノに違法性が問われることもあるわけです。
法律の専門家と行政で法的認識が異なる
ネットカジノに違法性も合法性もありませんが、実際のところ法律の専門家と警視庁とでは、考え方に大きな違いがあります。
まず法律の専門家ですが、「ネットカジノに関する法律は存在しなく、遊んでも違法性は認められない」と解釈しています。
そして警視庁は、「ネットカジノは違法であり、摘発・立件の対象となる」と解釈しており、実際にネットカジノで遊ぶプレイヤーを逮捕に踏み切ったケースがあります。
それが今でもよく知られているスマートライブカジノ事件であり、海外拠点のネットカジノで遊んでいた日本のプレイヤーを逮捕しました。
ただ起訴して裁判したところで有罪判決となる可能性が低かったこと、また法的にそこまで大きな事件で無かったことから、結局略式起訴の罰金刑で事件は終了しました。
完全なる違法行為であった場合には、躊躇することなく起訴して裁判するところですが、それに至らなかったということは、内心違法性が問われるかどうか警察も微妙なところだったのでしょう。
事実この事件以降、海外の合法ネットカジノで遊ぶプレイヤーが逮捕されたという事件は一切報道されていません。
ネットカジノが賭博罪に適用されることも
ネットカジノはグレーゾーンで、違法性が問われることはありませんが、それはあくまでも合法ネットカジノの場合です。
ゲーミングライセンスを持つ合法ネットカジノにアカウント登録し、自分が所有するパソコンやスマホでプレイすることに違法性はありません。
ただし同じネットカジノでも、インカジ店と呼ばれる店舗型のネットカジノの利用は100%違法となります。
インカジ店とは、インターネットカジノ店の略称であり、その場でお金の受け渡しが可能な店のことです。
これは店側には常習賭博罪や賭博開帳図利罪が、客には主に単純賭博罪が適用され、両者とも逮捕・摘発となります。
インカジ店は絶対に利用してはいけません。
まとめ
今回の記事では、ネットカジノは日本の賭博罪によって逮捕に至ってしまうのか調べてみたと題して、ネットカジノの違法性について詳しく解説させていただきました。
現在の日本の賭博法に、ネットカジノを取り締まる内容は一切明記されておらず、ネットカジノで遊んでも違法性が問われることはありません。
「法律が無い=違法性無し」ではありますが、法律が無いからと言って合法ではなく、あくまでもグレーゾーンと認識する必要があります。
ちょっとした勘違いや知識の無さで、ネットカジノに違法性が認められるケースもありますので十分にご注意ください。
例えばインカジ店やゲーミングライセンスを持たないネットカジノでプレイするなどです。
法律に対しては、知らなかった、存じなかったは通用しないのです。